空き家リノベで夢の古民家暮らし!移住者に人気のDIY実例集
- KOJI NAKANISHI
- 10月4日
- 読了時間: 4分

1. なぜ今「空き家リノベ×古民家」が人気なのか?
総務省の統計によると、日本の空き家はすでに約820万戸を超え、地方では人口減少に伴ってさらに増加傾向にあります。特に山間部や農村部では、昔ながらの立派な古民家が空き家として放置されているケースも多く、「空き家バンク」に登録すれば数百万円、時には0円で入手できる物件も珍しくありません。
都会で新築一戸建てを購入しようとすれば数千万円はかかるのに対し、田舎の空き家は破格。さらに、古民家ならではの梁や土間、囲炉裏などは、新築では絶対に味わえない雰囲気があります。「古いものを生かしつつ、自分の手で直して暮らす」ことに魅力を感じる移住者が増えているのです。
また、自治体によっては空き家改修に対する補助金制度が整っており、リノベーション費用の一部をカバーできるのも大きな後押しとなっています。
2. DIY実例から学ぶ!移住者たちの空き家リノベーション
実際に田舎に移住した人たちは、どのように空き家をリノベしているのでしょうか。いくつか代表的な実例を紹介します。
● 囲炉裏を残した「ぬくもりのリビング」
ある40代夫婦は、築80年の古民家を購入。床や壁は老朽化していたものの、囲炉裏のある居間をあえて残し、まわりを自分たちで塗り直しました。今では冬になると薪を焚きながら、仲間を呼んで囲炉裏を囲む暮らしを楽しんでいるそうです。古民家特有の“寒さ”も薪ストーブと囲炉裏でクリア。DIYでコストを抑えながらも、田舎ならではの暖かい団らんの場を作り上げました。
● 空き家の納屋を「アトリエ兼カフェ」に改装
30代の移住者は、母屋横の納屋をDIYで改修。壁を白く塗り替え、床を張り替えて、小さなアトリエとカフェスペースをつくりました。普段は在宅ワークの拠点にしつつ、週末には近所の人を招いてコーヒーをふるまう「小さな交流拠点」に。地域に溶け込みながら、自分の“好き”を形にする場として空き家を活用しています。
● 古民家×子育ての場
子育て世代の移住者は、築60年の一軒家を購入し、子ども部屋をDIYで改装。古い畳をフローリングに張り替え、押し入れをワークスペースにするなど工夫を凝らしました。「DIYを通じて子どもと一緒に家づくりを体験できるのも良かった」と話します。田舎の広い家だからこそ、子どもが走り回れる空間を作れたのも魅力の一つです。
こうした実例に共通しているのは、「完全なプロ任せではなく、自分たちで手を加える」こと。DIYの規模は壁を塗る、棚を作るといった小さなものから、床や屋根の張り替えといった大掛かりなものまでさまざまですが、共通して“自分の暮らしに合った家を自分でつくる”という喜びが伝わってきます。
3. 空き家リノベを成功させるためのポイント

憧れだけで空き家を買ってしまうと、「思った以上に修繕費がかかる」「冬の寒さが耐えられない」など、現実に直面することも少なくありません。成功するためには、次のポイントを押さえることが大切です。
物件選びは慎重に 空き家バンクや不動産会社を通じて見学する際には、水回りや屋根の状態、シロアリ被害の有無を事前に必ずチェック。プロに同行してもらうのも安心です。
DIYとプロの工事を切り分ける 電気配線や大規模な屋根の修繕などはプロに任せ、壁の塗装や棚づくりなどをDIYに回すとコストを抑えつつ安全にリノベできます。
補助金・助成金を活用する 自治体によっては空き家改修費の一部を負担してくれる制度があり、100万円以上の支援を受けられる地域も。事前に調べて計画に組み込むことが大切です。
地域との関わりを大切に DIYを進める中で、地域の大工さんや移住者仲間のアドバイスが役立つことも多いです。孤立せず、地元の人と一緒に家をつくる感覚で関わると、移住生活もスムーズに始められます。
ホームセンター等の位置を確認 DIYでは、資材の調達がポイントです。 自宅とホームセンター等の距離が遠いと、時間や燃料の無駄となります。一日に何度もホームセンターを往復することにもなりますので注意が必要です。
軽トラは必須 田舎では軽トラがとても重宝されます。DIYをするならば、軽トラの購入も視野に入れておきます。
空き家リノベは「ただの住まいづくり」ではなく、「新しい暮らし方をデザインする作業」です。手間もお金もかかりますが、その過程こそが移住生活を豊かにしてくれる体験になります。
「古民家で囲炉裏を囲む暮らしをしてみたい」「自分の手で家を育ててみたい」と思ったら、空き家探しから始めてみてはいかがでしょうか。あなたの移住ストーリーが、古民家とともに始まるかもしれません。



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