「移住先人気ランキング」の正しい見方!ランキングはどこまで信じて良いの❓
- KOJI NAKANISHI
- 7月4日
- 読了時間: 3分

1⃣ SNS上の移住先人気ランキングは根拠が薄い
大切なことは、移住先人気ランキングがどのような根拠に基づいていることです。
しかし、そもそも「移住者数」に根拠がないことを知る必要があります。
何故ならば「移住者」の言葉に定義がないからです。
従って、全国の自治体は共通の条件で「移住者数」をカウントしていません。
もしも、移住者数を基準とした人気ランキングがあれば、それは「根拠の薄いランキング」と言わざる負えません。
また、アンケート結果によるランキングならば、
それは不正確なものです。
そもそも公平なアンケートは困難です。
2⃣ 自治体の移住者数を比較してはダメ
前項でも述べた通り、「移住者」に定義がないことから、自治体によって移住者数のカウントの基準は異なります。
従って、自治体が発表する移住者数だけを信じて、「移住者に人気がある町」と判断してはいけません。
では、1つの自治体において移住者数の年度推移は信じれるのか?
実は、これも怪しいところがあります。
なぜなら、カウントの基準が変わっていることがあるからです。
自治体は年度ごとに担当者も変われば、事業内容も変わります。
そのため、助成金と紐づけて移住者数をカウントしているような自治体の場合は、助成金の要綱が修正されれば、移住者数のカウントの基準も変わることになるからです。
3⃣ ふるさと回帰支援センター(東京都有楽町)のランキング

そのような中でも、信ぴょう性がまだ高いとされるランキングをご紹介します。
1つ目はふるさと回帰支援センターが発表する、都道府県別ランキングです。
東京圏在住の方で、移住を希望する人なら、一度は訪れているのが、有楽町駅前東京交通会館にあります「ふるさと回帰支援センター」です。
この調査は、対象者が同センター窓口相談者および同センターが共催するセミナー・相談会等参加者に絞られています。
同センター内では各都道府県別の相談窓口が並んでいますが、
相談窓口の位置、相談員の人数等によって、相談者は大きく異なります。
また、移住セミナー相談会の回数の多い都道府県が優位に立ってしまいます。
誰もが、自分が相談した都道府県を優位に答えますからね。
このことから、若干、公平性には欠けてしまいますが、実際に移住を希望する方の生の声には違いありません。
4⃣ 田舎暮らしの本「住みたい田舎ベストランキング」

移住を希望する人のスタンダード雑誌に「田舎暮らしの本」があります。
この本が毎年1月に発表するのが「住みたい田舎ベストランキング」です。
こちらは市町村ごとで発表されています。
4つの部門(若者・単身者部門、子育て世代部門、シルバー世代部門、総合部門)において、全国エリア別と人口別で細かくランキングが発表されます。
このランキングの仕方は、全国の自治体に約170項目の〇✕のチェックを依頼します。
そして、〇の数によるポイントでランキング付けされます。
移住地人気ランキングの中では、一番信頼性の高いランキングと思いますが、問題点もあります。
それは、全国の自治体すべてが参加していないこと。チェックが自治体の自己評価であるということですね。
こうした人気ランキングは参考程度に留めることが大切です。
自分自身が移住をする目的に合った移住先を探して、実際に現地に足を運び、自分の目で確かめることが一番ですね。
執筆:移住プランナー・空き家相談士 仲西康至




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